高校数学 今日の実力テスト1-第6問:虚数・複素数は回転だ!
高校数学 今日の実力テスト9月度前半第6問
おそらく、数学の中で一番ワケが分からないのが複素数というか虚数なのではないでしょうか?
数は実際には物差しのように一次元の直線上にしか存在しないけれど、二次元平面に拡張して遊んだのが複素数。
君たちが、手始めに理解する第一歩は
「ある複素数にiを掛けることは、90度回転させた位置に移動すること」だと確かめてみること。
1にiを掛けるとiになり、iにiを掛けると-1になると習ったはずだけれども、これは、
いずれも90度回転した位置に移動したと考えれば複素数のイメージが少しはつかめるんじゃないかな。
今は、それでいいんじゃないかな?!って思う。
役に立つのか立たないのかは、理工系に進んだ人なら徐々に分かってくると思いますよ。
例えば、フーリエ変換やラプラス変換(僕は愛犬に”ラプラス”という名前を拝借してます)
などでは、難しい微分方程式を代数方程式に帰着させるために役立っています。
先ずは、x3-1=0という見慣れた3次方程式の左辺は因数分解できるよね。
見ただけで、x=1がこの方程式の実数解であることも分かるはずだから、公式を思い出さずとも
(x-1)で割ってやればいいのですからね。
すると、x3-1=(x-1)(x2+x+1)=0ってことだから、
ωは「x2+x+1=0」の虚数解だということになります。
ということは、ωには「ω2+ω+1=0」の関係が独自に成り立っているってことになります。
この隠れている独自の関係を出してこれないと問題解決には至りません。
これを出してくることが出来た後、
- ωが独自で持つ関係式
- 問題で与えられたx,y,zとωの関係式
の二つの式を利用して、問題のx,y,zに関する分数式からx,y,zを排除し、ωだけの式に置き換えなさい。
ということになっているわけです。
ここまでは、代数的な処理ですが、まさに(2)で回転の意味をしみじみ感じる機会を与えてくれる問題になっていますよ。
回転が真骨頂だから、自ずと三角関数やベクトルとの親戚関係の濃さを見つめ直してみてくださいね!
その他の実力テスト1もこちら(明日に閲覧すればさらにヒント充実しているかも)