難関中学への適性検査 | 混み具合から『割合』を日本語で理解する!
こちらも保護者さんからのご依頼で作成した適性検査の解説資料です。
こちらは、多分、浅野中学校の適性検査だったように記憶していますが
定かではありません。
問題としては、算数の基本中の基本と言えますが、理解できていなければ、普通の社会でも、ちょっと困ったことになる基本ですから、総合的な社会常識を伴って学んでいくべき材料としては適切なものかと思います。
【問題】
新幹線の車両ごとの定員は右の図の通りです。
花子さんの学校の5年生は56名、6年生は76名です。
もし1号車に5年生、2号車に6年生が乗ることにすると、
どちらの車両が混んでいると言えるでしょうか。
答えを①~③の中から1つ選びましょう。
また、そう判断した理由を、式と言葉を使って書きましょう。
①1号車の方が混んでいる
②2号車の方が混んでいる
③両方の車両とも混み具合は同じ
「どちらの車両が・・・?」ってことは、2つの車両があって「比べなさい」ってこと。
2つの車両って?
1号車・・・定員60名・・・5年生の56人が乗りましたぁ。
2号車・・・定員80名・・・6年生の76人が乗りましたぁ。
「この2つの車両のどちらが混んでいるか」比べなさいってことがこの問題だね。
となると、
「混んでいる」ってどういうこと?
それが分からないことには答えが出てこないよね。
それをはっきりさせるために、この問題を考える前に準備をしておこうと思うんだ。
次の問題を考えてみて!
「もし、1号車も2号車も定員が80人だったら、どちらが混んでいるのだろうか?」
という問題だ。
1号車・・・定員80名・・・5年生の56人が乗ってますぅ。
2号車・・・定員80名・・・6年生の76人が乗ってますぅ。
同じ席の数だけある同じ大きさの車両なのだから、1号車と2号車の間のデッキから見渡しただけでも
はっきりと分かるのではないかな?
だって、空いている席が1号車では80-56=[24]席もあるのに、2号車では60-56=[4]席しかないから、
1号車では「あっちも空いてる、こっちも空いてる」状態なのに、2号車では「空いている席どこに
あるかなぁ?」と探さなきゃいけないものね。
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ニュースを見ていると、よく、お盆やお正月の帰省で使われる込み具合を表す言葉として、
『乗車率』という言葉が使われていること知っているかな?
在来線の普通車などでは通勤・通学ラッシュ時に『混雑率』がよく使われますよ。
乗車率120%などと言われるのは、新幹線にも立つことが許可された自由席券が座席数以上に
発売されるために、定員数=座席数よりも大きくなるのですね。
『乗車率』『混雑率』『空席率』
こういうことを今調べておくと、社会科や常識の勉強にもなるよね!
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この後、先生の補足講義で、歩合創也(ぶあいそうや)君と百分率子(ひゃくぶんりつこ)さん
とがディスカッションしますよ。
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