- 169や196という数字を見れば、瞬間的に何かを想起しますか?
(小学生以上:算数センスの第二歩=数字を分節して見る)
もし、瞬間的に想起するのだとすれば、君は問題の場数をある程度踏んだことで、その結びつきをはっきりと意識する時を刻んだということ。
君が不動産会社に就職すれば、「180㎡でほぼ正方形ですから、縦横の長さは約13mと14mの真ん中ぐらいですかね!」と即答できることになる。
次の項目のように13×13、14×14は暗算でもできるけれど、これぐらいの数なら計算すらせずに「169、あっ!13×13じゃん」と自然に反応できるまでに対応しておかなくちゃいけません。
暗記じゃないですよ!一つ一つを丁寧に積み重ね、一つ一つから教訓を得る積み重ねをする姿勢で勉強していれば、条件反射で出てくることです。
そうではなく、機械的に暗記して条件反射で出すのであれば、センスのセにも繋がることはないと思いますよ。
- 17×18や19×16という計算を見て、暗算で答が出せますか?
(小学生以上:算数センスの第一歩=楽をして計算する)
前の例の逆算になる13×13、14×14は、九九と同じように条件反射、もしくは、頭の中で暗算ですぐに出せる訓練はしておきたいもの。
本例の前者だと、17が10個の170に、17が8個の136を足して306と答えを出す子が多いのじゃないかと思いますが、結構時間がかかるんじゃない?
それに、なんだか間違える確率も一向に減らない場合は、「間違えるぐらいなら筆算をした方がまし。」の感覚でいた方がいいと思うよ!
もう一つ言っておくと、もっと瞬間的に答えを出す方法があります。
片方の17に他方の一の位8を足して25。(片方の18に他方の一の位7を足しても同じ)
これは百の位と十の位と考えて250。次に、7×8=56。この2つを足して306が答。
筆算の形をイメージすれば、その理由が分かると思うのですがどうですか?
知ってる子は知ってるだろうけれど、別に知らなくても全然かまわない知識。
知ってるだけで偉そうにしている子は相手にしなくてもいい!
しかし、理由を必ず考えてみることをするならば、センスに繋がっていく大切な作業になってしまうんだね!
10~19の整数同士の掛け算にしか通用しないこと、20以上の整数が混じった場合や20以上の整数同士の場合はどうなるかも併せて教え、そんな場合は「かえってややこしいね!」と流せるように指導してあげれば尚最高です。
- 与えられた式の中にという並びを見れば、瞬間的に想起することがありますか?
(高校生以上:算数センスの第二歩とリンクする)
おそらく、相加・相乗の不等式は、そのままの形が出てくるから気が付くでしょうが、もう一つの基本的な式とリンクさせて連想してほしいのですね。
という式なんだけれど、√が入ると気が付かないのではないかな?
だとするならば、算数センスの第二歩=数を分節して見る力の鍛錬経験がないか少ないかのいずれかに起因するものだと分析されます。
「算数・数学センスへの扉」と言い得るのは、たかだかこの2要素だけと私たちは考えています。
多くを挙げ過ぎると、気持ちを分散させてかえって何もしないままに終わってしまうことを知っていることもありますが、正味、「センスの扉」というのは、たかだかこの2つに集約されます。
とはいっても、「算数センスの第二歩=数字を分節して見る」力は、様々な形で、すべてと言っていいほどに至る問題にて駆使しなければならない共通のリテラシーと言えますので、「扉」としての位置づけとともに「要」として位置づけています。
これを、もう少し拡張した「算数・数学センスへの道」というべきものは、次のコンテンツに譲ることにしますので、下記をご参照ください。
中学受験合格を目指す算数の根っこ
そして、これらを具体的に理解いただくためには、小学生にしろ高校生にしろ、「帝都大学へのビジョン」及びその資料群で感じていただくしか道はないと思います。
最後に申し上げておきますが、当ブログでコンテンツにしている問題や「帝都大学へのビジョン」及びその資料群で使っている問題は、そのほとんどが「数字を分節して見る力」を養うためにあるといっても過言ではありません。
さらに、小学生から高校生まで共通して算数・数学センスを鍛えることのできる最適な素材は、分数・整数、及び、これらで構成される数列であることも申し上げておきましょう。
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